Bristol

＜エタニティリングのデザイン＞
エタニティリングは、同じ大きさのダイヤモンドを1列並べただけの単純なスタイルの指輪ではありますが、ジュエリーはシンプルな形のものほどデザインも製作も難しいのです。

単純な形というのはひと目で全容が見えることであってごまかしがききません。そのもの自体が持つ品の良さとか、逆になんとなく野暮ったく品がない様子も、制作の現場を知らない素人さんの目でもわかってしまうものです。

私がエタニティリングを作る時に最も気にかけることは、ダイヤモンドのセッティングの仕上げをどう見せたいか、というデザイン上のポイントです。

世の中にセッティングの種類は20も30もあるのですが、その多くは男性目線で作られている印象が強く、デリケートさに欠けるような気がしてしまいます。

私が大事にしているのは1ピース1ピースのダイヤモンドを際立たせ、指の上にただダイヤモンドの輝きだけがひと筋置かれているようなイメージです。

この考え方でこれまで30年、大きなダイヤモンドのエタニティを作り続けてきましたが、今回は新しいLakeishaのデビューに際し、非常に微妙なラインやセッティングの部分にこだわって、改めて原型を新規に起こしました。

＜この指輪の特徴＞
こちらのエタニティリングはダイヤモンド1ピースの大きさが0.2カラットと、エタニティに使う大きさとしては結構な大きさです。

比較で説明しますと、一般的にデパートなどでご覧になるエタニティリングのダイヤモンド1粒の大きさは直径1.5ミリとか大きくても2ミリくらいがほとんどですが、これは直径が3.8ミリほどのものですので、ダイヤモンドの1ミリの違いは見た目に相当な差があるので想像がつきますでしょうか？その大きなダイヤモンドを8ピース並べてあるので、手の甲にきらきらと輝く存在感は周囲の目を引く大きさです。

0.3カラットや0.5カラットの、もはや＜巨大感＞さえ感じる大きさでもお作りすることはありますが、非常に高価になり、ダイヤモンドやジュエリーに格別な想いのある方とか、ライフスタイルの中でずば抜けた存在感を持つダイヤモンドアイテムが必要な方などです。

0.2カラットの大きさが並ぶエタニティリングは存在感はありますが、日々着けているとそれが特別なものとは感じなくなります。

エタニティリング本来の持ち味というのでしょうか？どこか落ち着きとなじみの良さがあり、輝きがあふれている割には、見て見て！というような主張の強すぎるところがなく、着けている人の人がらに寄り添って知性やその方の生活の豊かさがにじみ出てくる感覚があります。

ジュエリーというのは面白いもので、着けてる人と一体化してキャラクターのひとつになってくるのかもしれません。